電子レンジを使って料理を温めるとき、「500ワット」とか「600ワット」という表示を見たことがありますよね。
でも、それが実際に「電子レンジの600ｗは何度なのか？」って聞かれると、少し困ってしまう人も多いかもしれません。
実は、この「ワット数」は温度ではなく、電子レンジが使う電気の強さのことなんです。
数字が大きいほど、加熱する力が強くなり、短い時間で食べ物が温まります。
でも、電子レンジはオーブンとは加熱の方法が違っていて、食材の中の水分をマイクロ波で動かして、内側から温めるという仕組みになっています。
だから、オーブンのように「200度で焼く」といった温度表示とは考え方がちがうんです。
この記事では、電子レンジの500Wと600Wの違い、どんな料理に向いているか、電気代がどれくらいかかるのか、さらにどんな容器を使えば安全かまで、わかりやすく説明していきます。
電子レンジの正しい使い方を知れば、毎日の調理がもっとスムーズになって、食材もおいしく仕上がりますよ！
電子レンジの500W・600Wって温度じゃないの？仕組みを知ろう
まず、「ワット」という言葉の意味について、もう少しくわしく見ていきましょう。
ワットは電気の力の単位で、電子レンジの中では加熱の強さを示しています。
たとえば500Wは、600Wよりも少し加熱がゆるやかに、食材をじんわり温めたいときに向いています。
反対に600Wは、スピーディーに熱を加えたいときにぴったりの設定です。
電子レンジの仕組みは、ちょっと不思議な感じがするかもしれませんが、実はとても科学的です。
レンジはマイクロ波という電波を使って、食材の中の水の分子を激しく動かします。
その振動によって発生する摩擦熱で、内側から加熱されていくのです。
このため、外側から熱風を当てて加熱するオーブンとはまったくちがう動きになります。
だから、「このワット数だと何度です」と正確に温度で表すことはできないのです。
ですが、ワット数の違いを知っておくことで、料理の仕上がりをより良くコントロールできるようになりますよ。
ワット数によって加熱時間が変わる！違いを具体例で比較
電子レンジで同じ料理を温めた際に、500Wと600Wでは加熱時間が変わってきます。
なぜなら、600Wのほうが加熱パワーが強く、早く温まるからです。
たとえば、600Wで1分間温めた場合、それと同じくらいの温まり具合にするには、500Wではおよそ1分12秒かかると言われています。
これは、単純に出力の差が約20%あるからです。
以下に、時間ごとの違いを表にしてみました。
| 加熱時間（600W） | 同じ温まり具合に必要な時間（500W） |
|---|---|
| 1分 | 1分12秒 |
| 3分 | 3分36秒 |
| 5分 | 6分 |
このように、ワット数によって加熱時間が少しずつ変わっていきます。
600Wで加熱すると時間を節約できて、忙しい朝やすぐに温めたいときにぴったりです。
一方、500Wは時間はかかりますが、食材をじっくり温めるので、焦げたり乾燥したりしにくいのが特徴です。
うまく使い分けることで、仕上がりに差が出ますよ。
電子レンジの500Wと600W、それぞれの電気代を比べてみよう
毎日電子レンジを使っていると、電気代も気になりますよね。
「ワット数が高いと電気代も高くなるのでは？」と思っている人も多いと思います。
実際にどれくらいの差があるのか、電気代を比べてみましょう。
今回は、電気料金が1kWhあたり27円とした場合で計算してみました。
毎日10分間、レンジを使うと仮定すると、1ヶ月（30日）での電気使用量と電気代は以下のようになります。
| 設定ワット数 | 月間電気使用量 | 月間電気代 |
|---|---|---|
| 500W | 2.5kWh | 約67.5円 |
| 600W | 3.0kWh | 約81円 |
この例だと、月に13.5円ほどの差になります。
でも、600Wは加熱時間が短くて済むため、実際には使う時間も短くなることが多いです。
つまり、思ったほど大きな電気代の差にはならないということですね。
ワット数をうまく使い分ければ、電気代も節約できます。
ワット数別におすすめ料理を紹介！どんな料理に向いてる？
電子レンジのワット数を料理によって変えてみると、仕上がりがグンと良くなります。
ここでは、500Wと600Wのそれぞれに適した料理を紹介しますね。
500Wでおすすめの料理
ゆっくりと均一に加熱する調理に電子レンジの500ｗはぴったりですよ。
- オートミール：やさしく加熱することで、ふっくらした食感に仕上がります。
- チーズソース：高温では分離しやすいので、低めの出力でじっくり溶かすのがコツです。
- フルーツコンポート：甘みを引き出しつつ、果物が崩れないように加熱できます。
- クリームスープ：温度が上がりすぎず、なめらかさを保ったまま温められます。
- チョコレートの溶解：焦げずにきれいに溶けるので、お菓子作りにぴったりです。
上記の調理には均一熱が通る500ｗで調理することをおすすめします。
600Wでおすすめの料理
次は、迅速で強力に加熱できる600ｗをおすすめする料理です。
- 冷凍ピザの再加熱：外はカリッと、中はもちもちに仕上がります。
- ベーコン：カリカリの食感とジューシーさを両立できます。
- 冷凍野菜：短時間でしっかり解凍でき、栄養の流出も防げます。
- 味噌汁やスープ：あっという間に熱々になって便利です。
- パスタの再加熱：すばやく温まり、食感もほどよく仕上がります。
600ｗと500ｗの使い分けを覚えておくと便利なので参考にしてみて下さいね！
電子レンジで使える容器の選び方、間違えると危険！
レンジで加熱する時に忘れてはいけないのが、使う容器の選び方です。
どんな容器でもいいわけではなく、「耐熱温度」がとても大切になります。
とくに、100度〜120度までしか耐えられない容器は、レンジでの使用に適していません。
電子レンジを使う場合は、140度以上の耐熱性がある容器を選びましょう。
ポリプロピレン製の容器（耐熱140度）の注意点
軽くて使いやすいポリプロピレン容器ですが、気をつけることもあります。
油を多く含む食材を長く加熱すると、食品の温度が200度を超えることもあり、容器が溶けたり変形したりする可能性があります。
とくにフライドチキンなどの脂っこいものを温めるときは注意が必要です。
耐熱ガラス容器のメリットは？
耐熱ガラスは、急な温度変化にも強く、割れにくいのが大きな特徴です。
このガラスはホウ素が加えられていて、「熱膨張」がとても少ない素材でできています。
たとえば熱湯を注いだり、冷蔵庫から出してすぐにレンジにかけたりしても、ほとんど割れることがありません。
「120〜400度まで対応」と書いてあるものなら、どんな料理でも安心して使えます。
電子レンジを上手に使うコツはワット数と容器選び！
電子レンジをもっと便利に、そして安全に使うためには、「ワット数」と「容器の選び方」をしっかり理解しておくことが大切です。
500Wは、600Wよりも少し加熱がゆっくりで、食材をじんわり温めたいときに向いています。
反対に600Wは、スピーディーに熱を加えたいときにぴったりの設定です。
「このワット数では何度です」と正確に温度で表すことはできません。
また料理によって適したワット数を使えば、加熱しすぎたり、逆に温まらなかったりする失敗を防ぐことができます。
また、耐熱性の高い容器を使うことで、電子レンジでの加熱もより安全になります。
特に、油分を含む料理を加熱するときには、温度が高くなりやすいので注意が必要です。
そういった場合は、ポリプロピレン容器ではなく、耐熱ガラス製の容器を使うのがおすすめです。
今日から、電子レンジをもっと賢く使いこなして、料理の時間を楽しくしてみませんか？
